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2006年09月23日
新潮文庫版『八月の博物館』刊行
【新刊】『八月の博物館』/新潮文庫/2006.10.1/本体819円/ISBN4-10-121433-6/初刷25,000部/法月綸太郎「解説」pp.658-666/カバー装画=杉田比呂美 【amazon】【bk1】【広告】
*改訂決定版。法月さんの新しい解説記事と、杉田さんの新しい装画でリフレッシュしました。若干テキストにも手を加えています。ストーリーは変わっていませんが、いくつかのシーンを削ったので、読後感は以前のヴァージョンとかなり違うはず。今後はこちらの新潮文庫版でお楽しみ下さい。
2006年09月15日
記事・書評
【記事】社団法人日本推理作家協会会報/2006.6/笹川吉晴「推理小説・二〇〇五年」pp.11-16
【記事】SFマガジン/2006.8/デッド・フューチャーReMiX VOL.54/永瀬唯「第11章 きみの血をーー吸血と不死者のSF 第2滴 19世紀末の『パラサイト・イヴ』」pp.202-205
【記事】藤崎慎吾『レフト・アローン』/ハヤカワ文庫JA/2006.2.28/ISBN4-15-030838-1/本体700円/川口晃太郎「No Network, No Life...」pp.339-347
【記事】「このミステリーがすごい!」編集部・編『この文庫がすごい! 2006年版』/宝島社/2006.7.21/OSBN4-7966-5372-4/本体790円/私のベスト10/三橋暁(タイトルなし)p.36、大森望(タイトルなし)p.51
【記事】笠井潔『探偵小説と記号的人物(キャラ/キャラクター) ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?』/東京創元社/2006.7.28/ISBN4-488-01521-2/本体2800円/「はじめにーー探偵小説と記号的人物(キャラ/キャラクター)」pp.7-11
【記事】笹本祐一『宇宙へのパスポート3』/朝日ソノラマ/2006.8.20/ISBN4-257-03726-1/本体1714円/「H-IIA7号機」pp.178, 189, 195
【書評】Newtype/2006.8/ニュース&ニュータイプ「Book」/Yoko Oochi「桑原美波 FROM LIBRARY 著者をもっと知るための一冊 「八月の博物館」」p.240
【書評】本の雑誌/2006.9/新刊めったくたガイド/大森望「瀬名秀明の独創的ロボットSF『第九の日』」pp.38-39 *「大枠は(『デカルト』が部分的に『すべてがFになる』を参照していたように)森博嗣『女王の百年密室』が下敷きか」という断定&推測が載っているんですが、えーと、違うと思うぞ(汗)。
【記事】探偵小説研究会編著『CRITICA』/summer 2006(第1号、2006.8.12)/探偵小説研究会/笠井潔×諸岡卓真×小森健太朗「鼎談 第三の波の趨勢ーージャンルを取り巻く「言説」の配置」pp.8-38
【書評】讀賣新聞/2006.8.21/本よみうり堂/渡部潤一「ロボットに愛は育つのか」p.13
【記事】Kolnet(河北新報社)/2006.8.21/(無記名)「壮麗な音の旅楽しむ 仙台で来月、VRコンサート」
【記事】ダ・ヴィンチ/2006.8/アンソロジーで、贅沢な読書をしよう!/(無記名)「本格ミステリーの歴史ここにあり」p.211
【記事】河北新報/2006.8.28/p.13 *未確認
【書評】出版ダイジェスト/2006.9.1号/(無記名)「おとぎの国の科学」p.2
【書評】週刊文春/2006.9.21号/文春図書館「今週の三冊」/川端裕人「科学を描くことは「人」を描くことーー」p.137
【記事】SFマガジン/2006.8/デッド・フューチャーReMiX VOL.54/永瀬唯「第11章 きみの血をーー吸血と不死者のSF 第2滴 19世紀末の『パラサイト・イヴ』」pp.202-205
【記事】藤崎慎吾『レフト・アローン』/ハヤカワ文庫JA/2006.2.28/ISBN4-15-030838-1/本体700円/川口晃太郎「No Network, No Life...」pp.339-347
【記事】「このミステリーがすごい!」編集部・編『この文庫がすごい! 2006年版』/宝島社/2006.7.21/OSBN4-7966-5372-4/本体790円/私のベスト10/三橋暁(タイトルなし)p.36、大森望(タイトルなし)p.51
【記事】笠井潔『探偵小説と記号的人物(キャラ/キャラクター) ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?』/東京創元社/2006.7.28/ISBN4-488-01521-2/本体2800円/「はじめにーー探偵小説と記号的人物(キャラ/キャラクター)」pp.7-11
【記事】笹本祐一『宇宙へのパスポート3』/朝日ソノラマ/2006.8.20/ISBN4-257-03726-1/本体1714円/「H-IIA7号機」pp.178, 189, 195
【書評】Newtype/2006.8/ニュース&ニュータイプ「Book」/Yoko Oochi「桑原美波 FROM LIBRARY 著者をもっと知るための一冊 「八月の博物館」」p.240
【書評】本の雑誌/2006.9/新刊めったくたガイド/大森望「瀬名秀明の独創的ロボットSF『第九の日』」pp.38-39 *「大枠は(『デカルト』が部分的に『すべてがFになる』を参照していたように)森博嗣『女王の百年密室』が下敷きか」という断定&推測が載っているんですが、えーと、違うと思うぞ(汗)。
【記事】探偵小説研究会編著『CRITICA』/summer 2006(第1号、2006.8.12)/探偵小説研究会/笠井潔×諸岡卓真×小森健太朗「鼎談 第三の波の趨勢ーージャンルを取り巻く「言説」の配置」pp.8-38
【書評】讀賣新聞/2006.8.21/本よみうり堂/渡部潤一「ロボットに愛は育つのか」p.13
【記事】Kolnet(河北新報社)/2006.8.21/(無記名)「壮麗な音の旅楽しむ 仙台で来月、VRコンサート」
【記事】ダ・ヴィンチ/2006.8/アンソロジーで、贅沢な読書をしよう!/(無記名)「本格ミステリーの歴史ここにあり」p.211
【記事】河北新報/2006.8.28/p.13 *未確認
【書評】出版ダイジェスト/2006.9.1号/(無記名)「おとぎの国の科学」p.2
【書評】週刊文春/2006.9.21号/文春図書館「今週の三冊」/川端裕人「科学を描くことは「人」を描くことーー」p.137
2006年09月14日
2006年09月07日
感覚の運動
ようやく岩波書店の『〈境界知〉のダイナミズム』がかたちを成してきて、しかしそのためにまたも大幅に書き直さなければならないなと思いつつ、土曜日にVR学会で講演をするためのスライドをつくりながら、保坂和志の『小説の自由』を読んでいたのだった。
とにかくこのところ、まるで小説の原稿を書いていない。ひとつひとつノンフィクションの約束を片づけてゆくためには小説を後回しにしなければならなくて、『〈境界知〉のダイナミズム』の後にはもうひとつ科学ノンフィクションをやるから、今年はもう小説は一行も書けないかもしれない。ノンフィクションには怖ろしく時間がかかる。ということで鬱憤が溜まっているのだが、むしろ最近の方が小説について考えている。
『〈境界知〉のダイナミズム』は、違和感についての本だ。なぜこんなものを書こうと思ったかというと、前にも書いたと思うが、俺は多くの文芸編集者に対して、どうしても違和感しか持てないのである。なぜ彼らは俺とこんなに違うのか、ということを知りたかった。つまり文芸編集者とつきあうことで、俺は小説よりもノンフィクションを書かざるを得なくなったのだから皮肉である。いや、むろん、多くの読者や同業者も、俺に対しては違和感を持っているであろうことも容易に想像できる。では彼らの違和感の正体は何だろうか。
講演のためにスライドをつくっている、と書いたが、こんなことをする作家は俺の他に何人いるだろう。学会で講演する際には、事前に要旨を出さなければならない。講演の事前に要旨を書く作家は世の中にどのくらいいるだろう。こういったひとつひとつが違和感となって、記憶の積み重なりを成してゆくわけである。積み重なった記憶は質感の場をつくり、周囲に広がる諸々のデータ、つまり境界の陰を色濃くさせてゆく。俺は作家だからスライドなどつくらない、要旨など書かない、と突っぱねることもできるわけだが、そもそも違和感について興味を抱く人間はそういうわかりやすい解決策に違和を感ずるものだ。では小説は違和感をどのように書いているのだろう、と当然考えることになる。つまり俺は文芸編集者とつきあうことによって小説業界から離れ、結果として以前より数多く小説とそれについての本を読むようになった。
それで、ようやくいまになって、保坂和志を読んでいるわけだ。今度の『〈境界知〉のダイナミズム』は、保坂和志を読むような人にこそ読んでもらいたいな、と思うのだけれど、当の作者が読んでいなかったのだから読者に強要することはできない。たぶん俺の読者層と保坂の読者層はまるで重ならないだろう。しかしおそらく、考えていることはかなり似ていると俺自身は思う(それについての書き方や、規定の仕方は別であるけれども)。完璧に異なっているのはエンターテインメントに対する考え方で、俺には保坂が考えるようなことも実はエンターテインメントのひとつだという信念があって、だからストーリーに対する考え方も違う。似たようなことを考えていても、俺は「小説とはまずストーリーである」といいたくなる。
『おとぎの国の科学』所収のエッセイでも書いたが、俺は作家になってからほとんど図を書かなくなってしまった。つまり構成を図式化しなくなったということだ。これは文章にも表れる。『〈境界知〉のダイナミズム』で、他の研究者が書く文章の明晰さは、いまの俺にはないわけで、それがかえって新鮮でもある。
ただ、まったく構成しないかというとそうではない。俺はたぶん、講演をしながら構成している。スライドをつくる仕事はその意味で貴重だ。
それはそれとして、初めてKeynoteを使おうとして、いろいろ勝手がわからなくて、そんなことで時間を費やしてしまうのだった。
とにかくこのところ、まるで小説の原稿を書いていない。ひとつひとつノンフィクションの約束を片づけてゆくためには小説を後回しにしなければならなくて、『〈境界知〉のダイナミズム』の後にはもうひとつ科学ノンフィクションをやるから、今年はもう小説は一行も書けないかもしれない。ノンフィクションには怖ろしく時間がかかる。ということで鬱憤が溜まっているのだが、むしろ最近の方が小説について考えている。
『〈境界知〉のダイナミズム』は、違和感についての本だ。なぜこんなものを書こうと思ったかというと、前にも書いたと思うが、俺は多くの文芸編集者に対して、どうしても違和感しか持てないのである。なぜ彼らは俺とこんなに違うのか、ということを知りたかった。つまり文芸編集者とつきあうことで、俺は小説よりもノンフィクションを書かざるを得なくなったのだから皮肉である。いや、むろん、多くの読者や同業者も、俺に対しては違和感を持っているであろうことも容易に想像できる。では彼らの違和感の正体は何だろうか。
講演のためにスライドをつくっている、と書いたが、こんなことをする作家は俺の他に何人いるだろう。学会で講演する際には、事前に要旨を出さなければならない。講演の事前に要旨を書く作家は世の中にどのくらいいるだろう。こういったひとつひとつが違和感となって、記憶の積み重なりを成してゆくわけである。積み重なった記憶は質感の場をつくり、周囲に広がる諸々のデータ、つまり境界の陰を色濃くさせてゆく。俺は作家だからスライドなどつくらない、要旨など書かない、と突っぱねることもできるわけだが、そもそも違和感について興味を抱く人間はそういうわかりやすい解決策に違和を感ずるものだ。では小説は違和感をどのように書いているのだろう、と当然考えることになる。つまり俺は文芸編集者とつきあうことによって小説業界から離れ、結果として以前より数多く小説とそれについての本を読むようになった。
それで、ようやくいまになって、保坂和志を読んでいるわけだ。今度の『〈境界知〉のダイナミズム』は、保坂和志を読むような人にこそ読んでもらいたいな、と思うのだけれど、当の作者が読んでいなかったのだから読者に強要することはできない。たぶん俺の読者層と保坂の読者層はまるで重ならないだろう。しかしおそらく、考えていることはかなり似ていると俺自身は思う(それについての書き方や、規定の仕方は別であるけれども)。完璧に異なっているのはエンターテインメントに対する考え方で、俺には保坂が考えるようなことも実はエンターテインメントのひとつだという信念があって、だからストーリーに対する考え方も違う。似たようなことを考えていても、俺は「小説とはまずストーリーである」といいたくなる。
『おとぎの国の科学』所収のエッセイでも書いたが、俺は作家になってからほとんど図を書かなくなってしまった。つまり構成を図式化しなくなったということだ。これは文章にも表れる。『〈境界知〉のダイナミズム』で、他の研究者が書く文章の明晰さは、いまの俺にはないわけで、それがかえって新鮮でもある。
ただ、まったく構成しないかというとそうではない。俺はたぶん、講演をしながら構成している。スライドをつくる仕事はその意味で貴重だ。
それはそれとして、初めてKeynoteを使おうとして、いろいろ勝手がわからなくて、そんなことで時間を費やしてしまうのだった。
2006年09月01日
リー・ニコルズ復活!!??
締切前にAmazonをだらだらと検索しまくるのは悪い癖なのだが、こいつは驚愕。
クーンツのフランケンシュタインシリーズ第3巻の共著者に、リー・ニコルズの名前があるではないか! おお、これはどういうことだ。ニコルズさんよ、あなたは『戦慄のシャドウファイア』を書き終えた後、取材先のジャングルで恐竜に食われてしまったのではなかったか(笑)。蘇生したのか。素晴らしすぎる。
しかし本家AmazonにもBantamの公式サイトにもまだ情報が上がっていないなあ。ガセネタかもしれん(Amazonにアップされている事前情報はかなり当てにならない)。
というか、このクーンツのフランケンシュタインシリーズ、俺に超訳させてほしい。原著より面白くするからお願いだ。
