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2006年08月25日
『おとぎの国の科学』刊行
【新刊】『おとぎの国の科学』/晶文社/2006.8.30/ISBN4-7949-6699-7/本体1800円/初刷4,000部/ブックデザイン=柳川貴代、カバー写真=鈴木秀ヲ 【amazon】【bk1】【広告】
日本経済新聞連載の「プロムナード」、「遊歩人」連載の「顕微鏡のコスモロジー」他を収録。10年間に書いたエッセイのベスト集です。
晶文社から出版できたことがとても嬉しい。取次からも好評とのことでよかった。
目次
1章 科学について考える
次世紀の脳科学を考える/科学が語る死、人間が感じる死/ミュージアムの躍動とサイエンスライティング/未来の「博士」たちの図書館/教養──リンクする底力/アトムは03年4月7日に生まれた/思いが残る/ロボット──あした創る「大使」/社会を信ずるロボット、科学を信ずるヒト
2章 Do you hear the people sing?
ロボットの未来/御侍史/星空を映し出す/インパクト!/難しいが面白い/花火は過ぎゆく/小松左京氏からの宿題/小説への動機/切っ先のもどかしさ/「理科少年」の功罪/アメリカの科学を描く/検索と判断/自著を謹呈する/フランスとライト兄弟/人々の歌が聞こえるか?/ノーベル賞のある街角/007とピーター・パン/ゲノムを語り合う/図が遠ざかる/街が光と呼吸する/おとぎの国の科学
3章 ヒトとロボットの未来社会
対談・神山健治×瀬名秀明
4章 オリオンに撒いてくれ
人よ地から天上の星を/デカルトの密室/エージェント・スミスが増殖する/ロボットは「後期クイーン問題」を解けるか/ピンぼけの宇宙に本質を見る/イノセンス、それは〈日本〉の喪失/塵の中のナノサイエンス/きのうは遠くて、心をゆらして/ルパンのフィアットのように自由に/夢と危機感の宇宙航空ビジョン/ロケット上昇、そして視点の獲得/「神の視点」を狩れ
5章 空が広がり、雲が流れる
秘蔵の朗読テープ5本/記憶の中の森/今こそディーン・クーンツに注目せよ!/『パラサイト・イヴ』映画化によせて/校庭の火の鳥/胸に残った三つの励まし/「21世紀少年」のための科学/本の扉を見つけるために/小説家魂を刺激する脚本家/渡り鴨とインフルエンザウイルス/真夜中にチャイムが/愛と段落/一言が伝えられない/遙かなる白亜紀の大空
【ちょっと関連した書籍】
G・K・チェスタトン『正統とは何か』【bk1】
*エッセイ「お伽の国の倫理学」を収録。進化論について書かれた実に見事な逆説。私の人生観を変えた一編。強力にお薦め。
柳生直行『お伽の国の神学 C・S・ルイスの人と作品』【bk1】
*チェスタトンのエッセイをC・S・ルイスの精髄へとつなげた評論。
柳生直行『生一本のキリスト教 お伽の国の倫理学』【bk1】
*C・S・ルイスが広めたMere Christianityの考え方(「第九の日」でも言及)を軸にまとめ上げられた、ルイス翻訳者の遺稿集。
ただし瀬名自身はクリスチャンではない。念のため。
2006年08月09日
仕事
【インタビュー】文蔵/2006.8/PHP研究所/ISBN4-569-66509-8/本体352円/取材・文=長谷川敦「インタビュー 瀬名秀明 謎の追いかけ方が、僕のスタイルに合っている。」pp.6-13
【講演録】火力原子力発電/2006.7(Vol.57, No.7)/「平成18年 関東支部 第52回通常総会(講演録) 100年後のために今できることーこれまでの100年、これからの100年ー」pp.2-14
【座談会】パンフレット「東北大学工学部・機械知能・航空工学科」/2006.7/「座談会 特任教授・瀬名秀明と語る」pp.3-6
【書評】朝日中学生ウィークリー/2006.6.18号/ブックパラダイス/「ロボットをつくるステキな人たち」p.19/連載第3回
【講演】北九州ロボットフォーラム/2006.8.2(水)16:30-17:30/「ヒトとロボットの未来を描く」/北九州市立商工貿易会館2階多目的ホール
【講演】河合塾仙台校/2006.8.9(水)17:00-19:00/知の広場 Part5「人とロボット学最前線 科学の信頼、物語の勇気」/河合塾仙台校中央校舎/参加料:無料/問い合わせ先TEL:0120-198267/ *河合塾イベント・セミナーのページで検索して下さい。
【講演】東北大学機械系オープン講義2006 in 盛岡/2006.8.19(土)13:00-16:40/「SFと機械工学」15:05-15:50/盛岡第三高等学校 おおとりホール
【講演】「JST科学技術理解増進事業シンポジウムin仙台」と「科学と音楽の夕べ」/2006.8.22(火)/「科学と物語の新しい関係」13:15-13:55/仙台市青年文化センター交流ホール・シアターホール/入場無料/JST科学技術理解増進事業
【講演】日本バーチャルリアリティ学会第11回大会/2006.9.9(土) 14:45-15:45/「特別講演2 〈境界知〉とVR」/仙台市青年文化センター(大会会場) シアターホール
【講演録】火力原子力発電/2006.7(Vol.57, No.7)/「平成18年 関東支部 第52回通常総会(講演録) 100年後のために今できることーこれまでの100年、これからの100年ー」pp.2-14
【座談会】パンフレット「東北大学工学部・機械知能・航空工学科」/2006.7/「座談会 特任教授・瀬名秀明と語る」pp.3-6
【書評】朝日中学生ウィークリー/2006.6.18号/ブックパラダイス/「ロボットをつくるステキな人たち」p.19/連載第3回
【講演】北九州ロボットフォーラム/2006.8.2(水)16:30-17:30/「ヒトとロボットの未来を描く」/北九州市立商工貿易会館2階多目的ホール
【講演】河合塾仙台校/2006.8.9(水)17:00-19:00/知の広場 Part5「人とロボット学最前線 科学の信頼、物語の勇気」/河合塾仙台校中央校舎/参加料:無料/問い合わせ先TEL:0120-198267/ *河合塾イベント・セミナーのページで検索して下さい。
【講演】東北大学機械系オープン講義2006 in 盛岡/2006.8.19(土)13:00-16:40/「SFと機械工学」15:05-15:50/盛岡第三高等学校 おおとりホール
【講演】「JST科学技術理解増進事業シンポジウムin仙台」と「科学と音楽の夕べ」/2006.8.22(火)/「科学と物語の新しい関係」13:15-13:55/仙台市青年文化センター交流ホール・シアターホール/入場無料/JST科学技術理解増進事業
【講演】日本バーチャルリアリティ学会第11回大会/2006.9.9(土) 14:45-15:45/「特別講演2 〈境界知〉とVR」/仙台市青年文化センター(大会会場) シアターホール
2006年08月07日
A Fine Dark Line
ジョー・R・ランズデールの『ダークライン』が文庫化されていたのでさっそく読んだ。原題はA Fine Dark Line。思春期に見出すさまざまな〈境界〉の恐ろしさ、やるせなさ、人間性と社会性を描いているという点で、コンラッドの『シャドウ・ライン』にも通じる。日本語のタイトルから漏れてしまったFineの語感がいい。それにしても元ホラー作家の書く思春期小説は、どうしてこうも素晴らしいのだろうね。クーンツの『闇の囁き』もシモンズの『サマー・オブ・ナイト』も本当に愛おしい小説だ(ただし世評の高いマキャモン『少年時代』だけは琴線に響かない)。ランズデールは幸福な作家だ。彼は後に『モンスター・ドライヴイン』を書き、バットマンを書き、ターザンを書いた。少年時代に全身で浴びた輝かしい物語を自ら受け継ぐことができた。
ところで驚いたのは、『ダークライン』の一字一句すべてが俺の中へすんなり入り込み、「わかってしまう」という事実だった。そうか、現代のエンターテインメント小説はこんなにもわかりやすいものだったのか、と改めて知った。このところ昔の小説ばかり読んでいたためだろう。なにをいっているのかと思われるかもしれないが、読み手側が「わかってしまう」事実に、いまの俺は恐れを感じてしまう。科学ノンフィクションを読んでいて、すべての意味がわかることなどまずない。100年前の小説を読んでいて、すべてがわかってしまうことなどない。それなのになぜ現代の小説はわかってしまえるのだろう。なにかトリックがあるのではないか、とさえ感じてしまうわけだ。
もちろんトリックはある。
『地獄の黙示録』でカーツは最後に「Horror」と呟き、それを聞いた私たちは、カーツこそがもっとも人間性を獲得した人物であると知るわけだが、原作の『闇の奥』はその後が素晴らしい。主人公は文明社会に戻って行き、そこで生き続けてゆかなければならない。
小説を読むことにも、ひとつのシャドウラインがあるのだろうと思う。その境界を見つけてしまった者は、もはや「私は活字中毒者です」などと呑気にいうことなどできない。それでも人は小説を読み、ときには書く側に回り、ときには評論する側になる。
A Fine Dark LineのFineは「細い」と訳されている。この細さは、例えばときにThe Thin Red Lineのように、Thinと表現されることにもなるのだろう。だが両者の感覚は違う。刃のようなその細さは、強靱さでもある。わかりやすさとわかりにくさは、刃の両面である。
ところで驚いたのは、『ダークライン』の一字一句すべてが俺の中へすんなり入り込み、「わかってしまう」という事実だった。そうか、現代のエンターテインメント小説はこんなにもわかりやすいものだったのか、と改めて知った。このところ昔の小説ばかり読んでいたためだろう。なにをいっているのかと思われるかもしれないが、読み手側が「わかってしまう」事実に、いまの俺は恐れを感じてしまう。科学ノンフィクションを読んでいて、すべての意味がわかることなどまずない。100年前の小説を読んでいて、すべてがわかってしまうことなどない。それなのになぜ現代の小説はわかってしまえるのだろう。なにかトリックがあるのではないか、とさえ感じてしまうわけだ。
もちろんトリックはある。
『地獄の黙示録』でカーツは最後に「Horror」と呟き、それを聞いた私たちは、カーツこそがもっとも人間性を獲得した人物であると知るわけだが、原作の『闇の奥』はその後が素晴らしい。主人公は文明社会に戻って行き、そこで生き続けてゆかなければならない。
小説を読むことにも、ひとつのシャドウラインがあるのだろうと思う。その境界を見つけてしまった者は、もはや「私は活字中毒者です」などと呑気にいうことなどできない。それでも人は小説を読み、ときには書く側に回り、ときには評論する側になる。
A Fine Dark LineのFineは「細い」と訳されている。この細さは、例えばときにThe Thin Red Lineのように、Thinと表現されることにもなるのだろう。だが両者の感覚は違う。刃のようなその細さは、強靱さでもある。わかりやすさとわかりにくさは、刃の両面である。
2006年08月05日
記事・書評
【書評】SPA!/2006.7.11号/谷口隆一/森山和道/杉江あこ「第九の日」p.108
【書評】週刊文春/2006.7.20号/文春図書館/千街晶之「ミステリー レビュー」p.135
【書評】読売ウィークリー/2006.7.30号/(無記名)「今週の8冊」p.66
【書評】週刊ポスト/2006.7.28号/Post Book Review「話題の新刊はこれだ!」/(伴)「ハートフルなサイエンス・ノベル」p.134
【書評】北海道新聞/2006.7.16/ほん「現代読書灯」/大森望「新しい波≠アそが本流 斬新な解釈と企み満載」p.13
【書評】北海道新聞/2006.7.14夕刊/こだわり選書/永瀬唯「絶望のはて 再生の物語」p.11
【書評】TOKYO1週間/2006.8.1号/ブック&コミック/寺田薫「感動 小説&エッセイ」p.185
【書評】神戸新聞/2006.7.23/ブックサイト「SF」/大森望「世界水準のロボットもの」p.12
【書評】小説宝石/2006.8/新刊Book Guide/香山二三郎「第九の日」p.437
【書評】SFマガジン/2006.9/SF BOOK REVIEW「JAPAN」/風野春樹「サイボーグVSアンドロイドの迫力」p.122
【書評】小説推理/2006.9/今月のベストブック「国内ミステリー」/香山二三郎「福家警部補の挨拶」pp.220-221
【書評】産経新聞/2006.7.30/(無記名)「第九の日」p.10
【書評】本の雑誌/2006.8/新刊めったくたガイド/大森望「感動のロボット小説『アイの物語』をイチ押し!」pp.38-39
【書評】中國新聞朝刊/2006.1.26/岡田浩平/p.31 *未確認
【記事】SFマガジン/2006.9/(編)「解説」p.213
【記事】東北大学生新聞/2006.7.20(第328号)/(無記名)「新しいコミュニケーションの場を 全国に生中継東北大サイエンスカフェ」p.3
【記事】『文藝年鑑2006』/2006.6.30/新潮社/ISBN4-10-750032-2/本体2400円/杉江松恋「推理小説'05」pp.55-57/風野春樹「SF'05」pp.58-60
【記事】朝日中学生ウィークリー/2006.7.9号/今野久美子「科学者とお茶しながらふれあう」p.1/薄井晶子「刺激になったし、視野が広がった」p.1
【記事】livedoor NEWS/PJニュース/2006.7.6/安居院文男「衛星画像は調整中無料=JAXAシンポジウム(上)」
【記事】livedoor NEWS/PJニュース/2006.7.9/安居院文男「全国に行く皆のJAXA=JAXAシンポジウム(下)」
【記事】MYCOMジャーナル/大塚実/2006.7.7/「JAXAシンポジウム2006」開催 - 20年後、日本は月にロボットを送り込む?」/「(2)「はやぶさ」が地球を救う?」
【記事】ダ・ヴィンチ/2006.8/アンソロジーで、贅沢な読書をしよう!/(無記名)「本格ミステリーの歴史ここにあり」p.211
【記事】Kolnet(河北新報社)/東北大サイエンスカフェ/(日付不明)/「第11回 東北大サイエンスカフェ 脳をつくる遺伝子レシピ!」
【記事】東北大学サイエンスカフェ/「第11回 サイエンスカフェ フォトアルバム」(2006.7.3)/「第11回東北大学サイエンスカフェの報告」(2006.7.10)/「第11回東北大学サイエンスカフェアンケート結果」(2006.7.10)
【記事】Laurence C. Bush『Asian Horror Encyclopedia: Asian Horror Culture in Literature, Manga, & Folklore』/Writers Club Press/2001/ISBN0-595-20181-4/$14.95/「Biological Horrors」pp.22-23、「Parasite Eve」p.149、「Sena, Hideaki」p.162
【書評】週刊文春/2006.7.20号/文春図書館/千街晶之「ミステリー レビュー」p.135
【書評】読売ウィークリー/2006.7.30号/(無記名)「今週の8冊」p.66
【書評】週刊ポスト/2006.7.28号/Post Book Review「話題の新刊はこれだ!」/(伴)「ハートフルなサイエンス・ノベル」p.134
【書評】北海道新聞/2006.7.16/ほん「現代読書灯」/大森望「新しい波≠アそが本流 斬新な解釈と企み満載」p.13
【書評】北海道新聞/2006.7.14夕刊/こだわり選書/永瀬唯「絶望のはて 再生の物語」p.11
【書評】TOKYO1週間/2006.8.1号/ブック&コミック/寺田薫「感動 小説&エッセイ」p.185
【書評】神戸新聞/2006.7.23/ブックサイト「SF」/大森望「世界水準のロボットもの」p.12
【書評】小説宝石/2006.8/新刊Book Guide/香山二三郎「第九の日」p.437
【書評】SFマガジン/2006.9/SF BOOK REVIEW「JAPAN」/風野春樹「サイボーグVSアンドロイドの迫力」p.122
【書評】小説推理/2006.9/今月のベストブック「国内ミステリー」/香山二三郎「福家警部補の挨拶」pp.220-221
【書評】産経新聞/2006.7.30/(無記名)「第九の日」p.10
【書評】本の雑誌/2006.8/新刊めったくたガイド/大森望「感動のロボット小説『アイの物語』をイチ押し!」pp.38-39
【書評】中國新聞朝刊/2006.1.26/岡田浩平/p.31 *未確認
【記事】SFマガジン/2006.9/(編)「解説」p.213
【記事】東北大学生新聞/2006.7.20(第328号)/(無記名)「新しいコミュニケーションの場を 全国に生中継東北大サイエンスカフェ」p.3
【記事】『文藝年鑑2006』/2006.6.30/新潮社/ISBN4-10-750032-2/本体2400円/杉江松恋「推理小説'05」pp.55-57/風野春樹「SF'05」pp.58-60
【記事】朝日中学生ウィークリー/2006.7.9号/今野久美子「科学者とお茶しながらふれあう」p.1/薄井晶子「刺激になったし、視野が広がった」p.1
【記事】livedoor NEWS/PJニュース/2006.7.6/安居院文男「衛星画像は調整中無料=JAXAシンポジウム(上)」
【記事】livedoor NEWS/PJニュース/2006.7.9/安居院文男「全国に行く皆のJAXA=JAXAシンポジウム(下)」
【記事】MYCOMジャーナル/大塚実/2006.7.7/「JAXAシンポジウム2006」開催 - 20年後、日本は月にロボットを送り込む?」/「(2)「はやぶさ」が地球を救う?」
【記事】ダ・ヴィンチ/2006.8/アンソロジーで、贅沢な読書をしよう!/(無記名)「本格ミステリーの歴史ここにあり」p.211
【記事】Kolnet(河北新報社)/東北大サイエンスカフェ/(日付不明)/「第11回 東北大サイエンスカフェ 脳をつくる遺伝子レシピ!」
【記事】東北大学サイエンスカフェ/「第11回 サイエンスカフェ フォトアルバム」(2006.7.3)/「第11回東北大学サイエンスカフェの報告」(2006.7.10)/「第11回東北大学サイエンスカフェアンケート結果」(2006.7.10)
【記事】Laurence C. Bush『Asian Horror Encyclopedia: Asian Horror Culture in Literature, Manga, & Folklore』/Writers Club Press/2001/ISBN0-595-20181-4/$14.95/「Biological Horrors」pp.22-23、「Parasite Eve」p.149、「Sena, Hideaki」p.162
